猫が一生を共にできる家族と出会うための施設である。人も猫も緊張せず、自然な姿のままお見合いができること。それがこのカフェの前提になった。
間取りは大きく二つに分かれる。猫が休むバックヤードの控え室が「静」、人とふれ合うカフェが「動」。そのカフェを、木の枠で支えた猫の通路がさらに二つに区分する。通路は、猫が人にそっと近寄れることを重視して設計した。
猫がふだんどおりに過ごしているところへ、人が訪れる。お見合いは、その延長で起きる。
猫の昇降通路となるシェルフは「ねこシェルフ:DAIKEN」を採用。隠れ家を設け、人の目の高さ、頭の高さと、高さを変えて人を観察できるようにした。
一人がけソファの席はVIP席とした。猫は「猫見天井」から人を見下ろし、人は個室のような場所で猫とのふれ合いを楽しめる。
素材は自然のものを選んでいる。通路を受ける枠を木としたのは、原状回復を見据えてのことでもある。壁は抗菌など空気環境の寄与する漆喰、天井は調湿機能のある吸音素材とした。音に過敏な猫の負担を減らすためである。
猫が出てはいけない境界は二つ。店舗入口の前室と、ねこ控え室。どちらの扉も縦格子とし、仕切りながら視線と空気は通した。
Fit-out/神奈川県
設計・監理:かねまき・こくぼ空間工房
ねこ向け建材支援:DAIKEN株式会社(開発協力:金巻とも子)
施工:atelier jun+Harken
竣工:2020年3月
















